2014年1月19日日曜日

NetBeans と RoboVM で iOS アプリ開発(Gradle 編)

前回に引き続き、 NetBeans と RoboVM で iOS アプリ開発を行う方法についてです
今回は Gradle を使用した開発を紹介します
Gradle プラグインは公式では提供されていませんので、拙作のプラグインを利用します
使用する環境は以下の通りです

OS: Mac OS X 10.9.1
Xcode: 5.0.2
NetBeans: 7.4 (Build 201310111528)

まず、使用する環境に Gradle をインストールします
以下の例では、 Homebrew を使用してインストールを行っています

$ brew install gradle


次に NetBeans に Gradle Support プラグインをインストールします


拙作のサンプルアプリケーションのリポジトリを clone します
このサンプルアプリケーションは、公式のサンプルアプリケーションを Gradle 対応に変更したプロジェクトになります


clone 後、 Gradle wrapper を利用するため、プロジェクトのプロパティを開き、以下のように「Gradle home」のフィールドを空白に設定します


設定後、実際に動かしてみます
Gradle プラグインのタスクは下記の通りになっています
  1. launchIPhoneSimulator … iPhone シミュレータにて実行
  2. launchIPadSimulator … iPad シミュレータにて実行
  3. launchIOSDevice … 実機にて実行(要プロビジョニング済)
  4. createIPA … ipa ファイル生成
今回は Maven プラグインのときと同様に iPhone シミュレータにて実行します
プロジェクトのコンテキストメニューから「Tasks」>「launchIPhoneSimulator」を実行します


初回実行時はビルドに時間が掛かりますが、完了後以下のように iPhone シミュレータが起動します


Maven 、 Gradle を利用した RoboVM による iOS アプリケーション開発ということで前回、今回と紹介してきました
今後、 RoboVM についてより詳しい紹介を行えたらと思います

2014年1月18日土曜日

NetBeans と RoboVM で iOS アプリ開発(Maven 編)

NetBeans と RoboVM で iOS アプリ開発を行う方法について紹介します

まず、 RoboVM についてですが、 Java にて iOS 用ネイティブアプリケーションを作成することができるコンパイラ、およびライブラリとなります
(詳細は公式ページ等を参照ください)

RoboVM コミュニティでは上述のコンパイラ、ライブラリに加え、 Maven 用プラグイン、 Eclipse 用プラグインが配布されていますが、残念ながらNetBeans 用プラグインはありません
NetBeans にて RoboVM を利用するにはいくつか方法がありますが、 Maven プラグインを使用する方法が最も簡単かと思います

Maven プラグインの使い方を、サンプルアプリケーションを使って解説します
使用する環境は以下の通りです

OS: Mac OS X 10.9.1
Xcode: 5.0.2
NetBeans: 7.4 (Build 201310111528)

まず、 github にある RoboVM サンプルアプリケーションのリポジトリを cloneします
clone 後、最新の RoboVM 、 Maven プラグインを利用するために pom.xml を編集します
2014年1月18日現在、最新の RoboVM のバージョンは "0.0.8"、 Maven プラグインのバージョンは "0.0.8.1"になるので、以下の2カ所を修正します
<plugin>
  <groupId>org.robovm</groupId>
  <artifactId>robovm-maven-plugin</artifactId>
  <version>0.0.8.1</version>
  <configuration>
    <config>
      <mainClass>org.robovm.sample.ios.RoboVMSampleIOSApp</mainClass>
      <os>ios</os>
      <arch>x86</arch>
    </config>
  </configuration>
</plugin>

<dependency&gt
  <groupId>org.robovm</groupId>
  <artifactId>robovm-rt</artifactId>
  <version>0.0.8</version>
</dependency>
<dependency>
  <groupId>org.robovm</groupId>
  <artifactId>robovm-cocoatouch</artifactId>
  <version>0.0.8</version>
</dependency>

設定後、実際に動かしてみます
Maven プラグインのゴールは下記の通りになっています
  1. robovm:iphone-sim … iPhone シミュレータにて実行
  2. robovm:ipad-sim … iPad シミュレータにて実行
  3. robovm:ios-device … 実機にて実行(要プロビジョニング済)
  4. robovm:create-ipa … ipa ファイル生成
今回は iPhone シミュレータにて実行します
コンテキストメニューより「カスタム」>「ゴール...」を選択します


表示されたウィンドウにて、"robovm:iphone-sim" を入力し、「OK」ボタンをクリックします


初回実行時はビルドに時間が掛かりますが、完了後以下のように iPhone シミュレータが起動します


RoboVM はまだ開発途上のプロダクトですが、ゲーム開発などパフォーマンスが要求されるような場面でも十分に使用できるレベルまでになっていると思います
Java + RoboVM + NetBeans にて iOS アプリケーション開発に挑戦してみてはいかがでしょうか